

『甲子園へ行こう!』(こうしえんへいこう)は、三田紀房の漫画作品である。1999年から2004年まで講談社の漫画雑誌「週刊ヤングマガジン」に連載された(1999年連載当初は別冊ヤングマガジンに掲載)。
かつては強かった神奈川県の公立校鎌倉西校野球部が主人公の四ノ宮純を中心に激戦の神奈川県から甲子園を目指す野球漫画である。主人公の四ノ宮は直球のキレが良いことを除いて特に優れた投手ではなかった。転機は1年生の夏の大会で最終回まで踏ん張った試合で勝利を目前にストライクが入らなくなり押出し四球で敗れる。「普通の球で普通にストライクを取れる」ことの重要性を知ったことから投手としての成長が始まる。また、四ノ宮の成長を通じて弱小公立野球部が甲子園を狙う神奈川県公立ナンバーワン野球部へと成長していく過程を描いている。
登場する相手高校にはそれぞれモチーフとなった学校があり、作中の邦大藤沢、杏蔭学園、横浜第一、湘学舎、藤沢南、翔英、相陵はそれぞれ神奈川県の強豪である日大藤沢、桐蔭学園、横浜、藤嶺藤沢、藤沢西、湘南、相洋といわれる。とりわけ横浜第一の藤島投手は、横浜高校で甲子園を沸かせた松坂投手と符合する。
鎌西高校1年生四ノ宮の1年目の夏の大会はエースの突然の肩の故障で先発登板のチャンスをえたものの終盤の制球の乱れで屈辱的な連続四球による押し出しサヨナラ負けを喫してしまう。3年生が抜けた秋季大会でも鎌西は辛うじて得失点差で神奈川県大会予選リーグを突破しただけでに終わるが、四ノ宮に勝てる投手になり、甲子園を意識させるようになった。しかし、鎌西には専門的な投球指導ができる人材すらおらず、最後の手段として鎌西高校野球部部長貞兼は、プロアマ交流を禁じた協約違反を知りながら元プロ選手で現在球団スカウトの元弟子、若村に四ノ宮の指導を依頼する。
貞兼はかつて何度か甲子園を経験し、教え子をプロ選手を何人も送り込んでいる実績を持つが、監督は本作品では若く未熟なため勝負の重要なシーンでは、ほとんど野球部長の貞兼に従っており、協約違反の指導についても快く思っていなかったが、「勝つための野球」を実践するため黙認を決め込む。
冬に下半身を鍛え、若村の指導に基づいてぶれていた上半身をセットポジションからの投球を行うことで肘に負担をかけず、身体全体で投げるフォームに改善し、外角低目への安定した制球を獲得する。その後も、シュート気味の直球やスライダー気味の直球などをマスターしていく。
プロの指導もあり、実力も伸びた四ノ宮が2年生でエースナンバーを獲得。チームもこの時期、「勝てる野球」か「楽しい野球」かで揺れるが、最終的に勝つチームへと生まれ変わることを選択。四ノ宮の2年生の夏の大会は県大会ベスト4進出の快挙を果たす。夏の大会終了後、四ノ宮は合宿を抜け出して甲子園の横浜第一の試合を見に行き、その途中で大阪の強豪豊臣学園の練習に参加し、セットポジション投球では制球力は高まるものの打者に与える威圧感がまるでないと指摘され、投球フォームを振りかぶって投げるように改造する。秋の大会は神奈川県開催ということもあり、ベスト4まで勝ち残った鎌西が地元枠で関東大会進出を果たす。しかし、春の選抜出場のかかる重要な関東大会1回戦は茨城の私立の強豪常陽学園の多彩な戦術の前に善戦空しく0-3で敗れた。しかし、他校が常陽学園に大差で敗れる中、僅差で敗れたことが注目され春の選抜最終選考会に残るも最終的には選抜には落選する。
四ノ宮が3年となった最後の夏の大会は神奈川県予選のシード校として順調に勝ち進み、いよいよ決勝戦で怪物投手藤島を擁する横浜第一と戦うことになる。しかし、強豪私立と一公立高校の差は貞兼野球部長も100回戦って99敗するだろうというほどのもので、実際に途中まで藤島に全員三振でのパーフェクトを許すという苦しい展開となった。
結局、四ノ宮が野球部を引退し横浜産業大の大学野球のセレクションを受けるまでが描かれる。
甲子園へ行こう! (1-18巻 全巻) 
価格 : 8,990円(税込)
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